数学がつまらなかったのは丸暗記の勉強だったから。学び直せば、数学は楽しい!
勉強をしたくない子どもの決まり文句は、「どうせ、役に立たない」。特に数学は、関数や円周角の定理など、まず日常生活で使うことがないものばかり。しかし、もし数学が楽しかったら、どうでしょう?
「数学なんて、学生時代で十分。いまさら勉強したくない」と思うなかれ。公式を丸暗記し、ひたすら問題を解くことに集中した学生時代の数学とは異なり、本書は「数学を楽しむ」ことを目標にしています。
著者は、元公立中学校の教師の中島隆夫さん。現在は日本数学検定協会認定プロA級コーチャーであり、神戸新聞文化センターなどで数学講師を務めています。
たとえば、方程式。すぐに「x」を求める計算式を思い出しますね。方程式とは、そのxの値によって、等式(数や文字が等号で結ばれている式)が成り立ったり、成り立たなかったりする式のこと。解かれるまでは値がわからないため、xを未知数と言います。
もちろん、すべての数字を順番にxに入れていけば、計算しなくてもその数字はわかるはず。でも、たった1つの数を見つけるために、膨大な時間がかかってしまいます。しかし、方程式で計算することで、その答えが簡単にわかるのです。
たとえば、ブルガリアで伝わるなぞなぞです。
老人が女の子に年齢を訪ねました。女の子は、こう答えます。
“「私の年齢は母の年齢の半分。母は父より5歳若いの。
私の歳に、父と母の歳を足すと、ちょうど100歳になるのよ」
では、この女の子は何歳なのか。”
簡単にわかりそうで、なかなかややこしい問題ですね。もちろん、大体の数の見当をつけて、地道に数字を入れていけば、答えは出てきます。これを方程式で解くと、以下のようになります。
女の子の年齢をxとして、
x+2x+(2x+5)=100
これを解くと、19が導き出されます。
つまり、女の子の年齢は19歳。
ちなみに「方程式の解き方を忘れてしまった」という人でも、本書では計算の過程も説明されているので、安心です。
江戸時代、数学は実用的な側面だけではなく、習い事や娯楽の側面も強く持っていたとのこと。学生の頃は点数を取るために勉強した数学ですが、少し見方を変えるだけでなぞなぞ感覚で楽しむことができそうですね。(中山寒稀)
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